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​ご挨拶

第9回 母と子のメンタルヘルスフォーラム in 滋賀

子育て支援の新時代に向けて

~「産科的アプローチ」「小児科的アプローチ」~

 辛く長かった不妊治療後の妊娠、つわりがとても苦しかった妊娠初期、切迫早産となり何ヶ月もの入院治療、強い陣痛に長時間耐えた後に帝王切開になってしまった分娩など、いろいろな経験をするお母さんがいらっしゃると思います。どんな妊娠経過や分娩であったとしても、今胸の中にしっかりと我が子を抱きしめることができたお母さんは幸福を感じていると思います。すやすや眠るお子さんを見るとき、誰もが幸せを感じます。しかし大変な子育てはこれから始まります。お母さんは一人ですべてを完璧にしようなどとは決して思わないで下さい。パートナー、家族だけでなく、社会(市町、友人、勤務先など)や医療機関も子育てを応援・支援してくれます。

第9回母と子のメンタルヘルスフォーラムin滋賀

第9回母と子のメンタルヘルスフォーラム in 滋賀
大会会長 野村 哲哉
(滋賀県産科婦人科医会 会長)

 産婦人科医療機関では、プレコンセプションケアから始まり妊娠や出産について、そして分娩後は入院中から子育てについて、相談・説明をします。また、2週間健診・1か月健診では退院後の自宅での様子を伺い、産婦人科医・小児科医・保健師・助産師等でその状態を確認し適切なアドバイスをしていきます。
 1か月健診後は、2か月目から毎月、赤ちゃんのワクチン接種が始まります。育児に不安のあるお母さんには、そのワクチン接種時にどんな些細なことでも一人で抱えてしまうことなく気軽に相談できる場を作ってあげて下さい。(子供のヘルス・スーパービジョン:小児個別健康相談)そしてそこでは小児科医と助産師等の看護職がゆっくり時間をかけて、サポートしてもらいたいと思います。また、必要に応じて市町の担当保健師につないですべてのお母さんがスムースに公的サービスが受けられるように導いて下さい。
 子どもは国の宝です。お母さんが一人で悩まず、いつでもSOSを出してもらえるように、産婦人科、小児科、行政、そして必要に応じて精神科が連携してお子さんとお母さんを守っていきましょう。

第9回母と子のメンタルヘルスフォーラムin滋賀

 日本産婦人科医会では、産科的危機的出血による母体死亡より産後うつによる自死が多いという状態を受け止め、「母と子のメンタルヘルスフォーラム」を前日本産婦人科医会会長の木下勝之先生が創設されました。その後約10年間、いろいろな切り口でフォーラムが毎年開催されてきました。
 第9回目となるこの会を滋賀県で開催するにあたり、国立成育医療研究センター理事長の五十嵐隆先生を特別講演の演者としてお迎えし、成育基本法の成立した現在における、子どもや青年とご家族をbiopsychosocial(身体的・心理的・社会的)に把握し支援することの大切さなどを「子育て支援の新時代に向けて」というメインテーマに向けて、小児科的視線も踏まえてご講演していただきます。また精神科的、小児科的、産科的アプローチの現状、そしてシンポジウムでは、多職種連携による「妊娠・出産・子育て、そして子どもが大人になるまでの子育て支援」ついて討論していただきます。多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。

第1回 平成27年 品川

『母と子のメンタルヘルスケア現状と未来』

第2回 平成28年 名古屋

『メンタルヘルスケアの現状と将来への布石』

第3回 平成29年 盛岡

『事例から学ぶ虐待の発生予防対策』

第4回 平成30年 別府

『メンタルヘルスハイリスク妊産婦のサポート』

第5回 令和元年  岡山

『妊娠前から育児まで切れ目のない支援に向けて』

    令和2年  延期

第6回 令和3年  福岡

『福岡での四半世紀の歩みと提言』

第7回 令和4年  埼玉

『母と子の愛着形成のために』

第8回 令和5年  三重

『今だからこそ、心に寄り添う「親子支援」』

第9回 令和6年  滋賀

『子育て支援の新時代に向けて』

~産科的アプローチと小児科的アプローチ~

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